2025年10月頃から、最低賃金が全国的に大幅引き上げとなります。全国加重平均は 1,118円。1978年の制度開始以来、過去最大の上げ幅で、ついに全都道府県で「最低賃金1,000円時代」が到来します。 中小企業や個人事業主にとっては「ただ時給を上げればいい話」と思われがちですが――実はここに“落とし穴”が潜んでいます🙀
最低賃金の判定に含まれるのは 基本給・職務手当など基礎的な賃金部分のみ。
逆に、以下のような項目は 対象外(最低賃金に含まれない) です。
例えば、「交通費込みで1,200円だから安心」という考え方は大間違い⚠
交通費を除いた本体の時給が最低賃金を下回れば 違法状態 になります。
日給や月給制であっても、
👉 所定労働時間で割って時給換算
したうえで、最低賃金を下回っていないか確認が必要です。
例:月給18万円/所定労働時間160時間
→ 18万円 ÷ 160h = 1,125円
→ 地域の最低賃金が1,140円なら、違反。
最低賃金法に違反した場合、事業者は 法的リスクと経営リスク の両方を負います。
つまり、最低賃金違反は「少しの勘違い」で起こり得るのに、その代償は想像以上に大きいのです。
2025年8月25日現在、10月以降の最低賃金が確定した地域と、審議中の地域はおおよそ半分ずつとなっています。確定した都道府県について下記の一覧表にまとめましたので、ご確認ください😊
全国目安は発表されていますが、確定したもののみ記載しております。
※2025年8月25日時点
都道府県 | 2024年 最低賃金 | 2025年 最低賃金 | 引き上げ額 | 発行予定日 |
北海道 | 1,010 | 1,075 | 65 | 10月4日 |
青森県 | 953 | |||
岩手県 | 952 | |||
宮城県 | 973 | 1,038 | 65 | 10月4日 |
秋田県 | 951 | |||
山形県 | 955 | |||
福島県 | 955 | |||
茨城県 | 1,005 | 1,074 | 69 | 10月12日 |
栃木県 | 1,004 | 1,068 | 64 | 10月1日 |
群馬県 | 985 | |||
埼玉県 | 1,078 | 1,141 | 63 | 11月1日 |
千葉県 | 1,076 | 1,140 | 64 | 10月3日 |
東京都 | 1,163 | 1,226 | 63 | 10月3日 |
神奈川県 | 1,162 | 1,225 | 63 | 10月4日 |
新潟県 | 985 | 1,050 | 65 | 10月2日 |
富山県 | 998 | 1,062 | 64 | 10月12日 |
石川県 | 984 | 1,054 | 70 | 10月8日 |
福井県 | 984 | 1,053 | 69 | 10月8日 |
山梨県 | 988 | |||
長野県 | 998 | 1,061 | 63 | 10月3日 |
岐阜県 | 1,001 | |||
静岡県 | 1,034 | |||
愛知県 | 1,077 | |||
三重県 | 1,023 | 1,087 | 64 | 11月21日 |
滋賀県 | 1,017 | 1,080 | 63 | 10月5日 |
京都府 | 1,058 | |||
大阪府 | 1,114 | |||
兵庫県 | 1,052 | 1,116 | 64 | 10月4日 |
奈良県 | 986 | 1,051 | 65 | 11月16日 |
和歌山県 | 980 | |||
鳥取県 | 957 | 1,030 | 73 | 10月4日 |
島根県 | 962 | 1,033 | 71 | |
岡山県 | 982 | |||
広島県 | 1,020 | 1,085 | 65 | 11月1日 |
山口県 | 979 | |||
徳島県 | 980 | |||
香川県 | 970 | |||
愛媛県 | 956 | |||
高知県 | 952 | |||
福岡県 | 992 | |||
佐賀県 | 956 | |||
長崎県 | 953 | |||
熊本県 | 952 | |||
大分県 | 954 | |||
宮崎県 | 952 | |||
鹿児島県 | 953 | |||
沖縄県 | 952 |
最低賃金について、事業者が勘違いしていることをまとめました。
・交通費や残業代を含めて計算している
・月給制だから関係ないと勘違いしている
これらはすべて 違反リスク⚠
最低賃金違反は、是正勧告・未払い請求・罰金・信用失墜 という重い代償を招きます。
今年10月の大幅改定をきっかけに、従業員の給与について見直してみてください😊